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航空歴史館技術ノート 掲載10/08/06

  
ボーイング727のスラストリバーサー

 

@ 1963/09/23 世界一周の途次 東京国際空港で披露 


ボーイング727製造3号機 ユナイテッド航空納入初号機 N7003U 撮影 赤塚 薫






尾部クローズアップ (センターエンジンの整備用のドアと思われるものが開いています)

航空情報1963年11月号グラビア スラストリバーサーの作動 (転載許可済み)







 

A 初期の日本航空機
 

ボーイング727-46 JA8326 KUMANO 撮影1967/12  PAPPY 




B ニュースフラッシュ 久しぶりに見たボーイング727-100 N762から転機

ボーイング727-17(RE)Super27 N311AG (製造番号:20512)  所有者:Group P&Ann G.Getty
撮影2010/07/10  関西空港 MAVERIC


C 中央エンジンのスラストリバーサーが廃止されている






 Group P&Ann G.Gettyが所有するボーイング727-100の改造機は、主翼ウイングレット装着とともに、センターエンジンから、スラストリバーサーが廃止されているのが外形上の特徴です。左右に開くクラムシェル型の傘が何かの障害になるのか、あるいは、逆噴射制動の効果があまりないということでしょうか。


日替わりメモ2010/08 

○ ボーイング727のスラストリバーサー

 ボーイング社が、ユナイテッド航空へ納入する727を使って西回りの世界一周お披露目飛行をした時の羽田でのカラー写真をアップしました。3発エンジンによる中短距離旅客機の幕開けを告げるような華やかさが伝わってきて、カラースライドの威力を感じます。

 その初飛来を伝えた雑誌は航空情報、航空ファンともにモノクロのグラビアでした。あまりぱっとしませんが、機体の新機軸を要領よく伝えている航空情報の方から問題のスラストリバーサーの写真を借用しておきました。ちなみに、航空ファンの編集後記には「★ ボーイング727来日しデモフライトに同乗、ささやくがごとき727、聞こゆるは気流の音のみ。」と書いております。

 ところで、両雑誌の1963年11月号が伝える同年9月のニュースでは、ボーイング727の初飛来とともに、国内では三菱MU-2初飛行(航フが表紙にカラー写真.)、海外ではロッキードC-141のロールアウト(航情が表紙にカラー写真、ただし目次にボーイングC-141と誤キャプションをつけている)、第11回航空記念日の行事が取り上げられています。英国からはBAC-111の初飛行やコンコードの製作が始まったニュースもあります。また、両誌とも伸び行くソ連の航空界を特集しているのも面白い現象です。

 そして、航空史探検博物館としては見逃せないグラビアがひとつ。
 航空ファンに青森県陸奥湾で引き揚げられたチャンスボートF4Uコルセアの残骸写真が5枚、各部で切断はされていますが、外形も機銃なども残っており、うまく保存しておれば、日本では珍しい米軍戦闘機の史料となったでしょう。撮影者と説明者の名が明記されているので、航空ファンさん、追跡調査などいかがでしょうかね。漁師小屋の奥に破片が眠っているかもしれませんよ。

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