防衛装備庁は24日、国産初のステルス実証機「X2」(長さ14・2メートル、幅9・1メートル)の地上滑走試験を、愛知県営名古屋空港(愛知県豊山町)で初めて公開した。滑走路約500メートルを時速100キロ前後で走行し、操縦席の機器やブレーキの作動などを確認した。滑走試験は9日から始まり、今回が3回目。計7回実施する計画で、今後徐々に速度を上げて離陸可能な状態に近づける。初飛行は当初より1カ月程度遅れ、3月半ばになる見通しだ。この日は、中谷元・防衛相が滑走試験を視察。視察後、「将来の戦闘機開発や、航空機産業全体の技術革新への応用も含めて期待が持てる印象を持った」と記者団に語った。空港に隣接する三菱重工業の小牧南工場も訪問し、戦闘機の最先端技術や製造現場を確認した。同工場では、空自が導入するF35戦闘機の最終組み立てが昨年12月から行われているが、機密事項が多いとして、記者団には公開されなかった。