撮影1963年頃 提供Y2-128
解説 Shin
警備艇LSSL「ゆり」クラス
米海軍が大戦中に建造した上陸支援艇で、創設期の海上自衛隊に28隻が貸与されました。写真では艦首の番号が消され、艦名は不明ですが連装機銃なども撤去されているので除籍後の姿と思います。艦首に微かにYTE-06の艦番号が読み取れます。これは昭和28年に貸与され、34年の区別変更後にYTE-06となったLSSL-442「ぼたん」です。上記「ゆり」クラスの1隻ですね。昭和40年4月28日に除籍され、その後は南ベトナム海軍、フィリピン海軍と数奇な艦命を辿りました。
潜水艦
艦首側から見て、左がSS-523「なつしお」、右がSS-524「ふゆしお」です。セイルトップのフットボールアンテナ
が確認でき、その形状から「なつしお」クラスのSS-523「なつしお」とSS-524「ふゆしお」と推定します。どちらも昭和38年竣工で、最後まで残っていた「ゆり」クラスの除籍が昭和40年ころですから時期的に合いそうです。
問題は撮影時期と場所ですが、「ふゆしお」の竣工は昭和38年9月17日で、同日に「なつしお」と同じ呉の第1潜水隊に編入されているのと、昭和35年から呉を定繋港としたSS-501「くろしお」、除籍された「ゆり」クラスと並んで係留されている状況から、昭和38年9月以降の呉基地潜水艦バース周辺と推測します。