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A8413-2 大分県由布市湯布院町川北 岩下コレクション 
       Iwashita Collection, Yufu City, Oita Prefecture 

◎ 岩下コレクション Iwashita Collection公式ホームページ参照

撮影2007/10/15 佐伯邦昭


 田代和子館長と建物前景 F-86Fの主翼などは、左に見える木立(斜面)の中に放置されていて、雑草のために全く見えません。(2007/10/15記)


熊本・大分地震以後 大石治生さんから

 2016年4月14日の地震で大きな被害を受けた湯布院の岩下コレクションが5月29日に営業を再開されたとのことで行って来ました。地震直後にFacebookにて被害の様子を掲載してましたので心配していたのですが、73日にはかなり復旧されていたので安心しました。地震では陳列ケースは倒れ、展示しているオートバイも横倒しになったとかで、F-86戦闘機も地震の揺れで動いてしまったそうです。2階の展示室には赤とんぼと墜落機のプロペラが展示されてましたが、片付けの際に説明プレートを付け間違えたのか逆になってました。屋外に置いてあるF-86の主翼については手を付ける余裕が無いとのことで雑草に埋もれてました。8月頃までには完全復旧するように頑張っていますとのことでした。 (2016/07/07記)
















佐伯から 2016/07/07記

 Facebookがあることを初めて知り、地震の三日後に書かれたコメントを拝読し、岩下コレクションの価値の大きさ、被害の大きさ、そして復旧に立ち上がった決然たる勇気に感銘を受けました。その全文を拝借してヒコーキ雲上で後世に残します。

お礼とごあいさつ 2016/04/18付け
 今回の湯布院の地震に際しましては、全国より相当数の方々からご心配と励ましのお言葉をいただき、心から感謝申し上げます。「復旧作業のお手伝いに駆けつけたい」や「食料品や、困っている物があればお送りしたい」等、思ってもいなかった温かいお心遣いに、私達は元気を取り戻しつつあります。
 地震による岩下コレクションの被害は一言で表現すると、最大級のものです。先程、テレビ局が災害の取材に来られ、状況を見て湯布院ではここが一番ひどいそうです。

 200台の展示バイクはほとんど転倒及び落下し、自動車は横ずれし、昭和の展示コーナーの展示品や展示ショーケースのほとんどが転倒により、ガラスはこなごなに飛び散り、展示品の多くがゴミと化し、天井から照明が落下し、博物館駐車場のアスファルトには複数の亀裂が走り、自前の地下100mの井戸のポンプは壊れ、水道が止まっています。
 天変地異(台風・水害・火事・地震)で世の中の文化財が消滅していくさまを、今回の体験でまざまざと知らされました。平成3年の台風17号・19号の時も収蔵庫のトタン屋根がぶっ飛び大量の収集品を処分したものです。自然の力の猛威に対しては、何の抵抗も出来ません。
 40年間の歳月をかけて、必死で集めてきた展示品が一瞬で変わり果てた姿となり、それを眺めていると、生かされている・試されている事を改めて感じずにはいられません。目の前に広がるこの光景は、まさに非情無情の世界です。
 ただ、こういった最悪の状況の中でも、岩下コレクションが世界に誇るただ一台のみ造られた名車ドゥカティ・アポロが無傷、ダイアナ妃の実家のスペンサー家の特大ステンドグラス5点が地震に耐え生き残っています。他にも、館内の点検の中で、無事が確認できホッとする展示品と出会えた時は元気が出ます。体験はありませんが、正に戦場で生き残った戦友に再会した感です。何と云っても、自らの手で一点一点集めてきた私の分身そのものですから、一つ一つに愛着や収集時の思い出がつまっています。
 地震から二日がすぎ、被害状況がはっきりしてきたところで、それなりの覚悟が出来、ふと思ったのは、地震が夜中にあったので、館内に人が居なかった事です。人的災害が発生しなかった事を何よりも一番良かったと思わなければいけません。ツアーバスが入ると一般のお客様と合わせて、多い時館内は50人〜100人くらいの見学者になります。もし、この時、地震が起こっていたら地獄絵図…それを想像するとゾッとします。本当に営業外の時間で良かったと思っています。
 今後、私達4人で展示室を片付け、修理し、再展示の作業を進め、皆さんに再び来館していただける日が一日でも早く実現出来る事を目標にして、取り組んで行きますのでご理解いと、しばらくお待ちいただきたいと思います。幸い岩下コレクションには、40年かけて集め抜いた総重量1000トン、大型トラック100台分の各分野の大衆文化財の収蔵品があります。少々の事では微動だもしません。
 特にヴィンテージバイクと大衆文化財を後世に残し、多くの人に伝えるためにすべてをかけてきましたから、現在の展示量は全体の2割程度にすぎません。過去40年の収集活動を振り返ってみても、数々の困難がありましたが、その都度何とか克服してきました。私も出来れば障害はさけて通りたいところですが、そんな都合の良い世の中はありません。困難や試練は前向きに取り組むことによっては、結果として以前よりもっと良い状況を作り出せる機会になり得る事も判っていますから、何事もまっすぐに取り組むしかないようです。
 今回4月16日の地震から今日で3日目になりますが、いまだに500回以上の余震が続いています。時折大きなものがくるので、寝ていてもドーンと家が揺れるととっさに体を縮めて身構えます。安心して眠れない毎日が続いています。そんな事で、2階・3階のバイクをおこしても、再び転倒の恐れがあるので、地震が安心出来る状態に落ち着くまで、あえて倒れたままにしています。それでホール・昭和展の片付けから取りかかっているところです。全国から心配されての電話が鳴り続けています。
 そうした皆さんへの、感謝やご期待に応えるためにも、私達スタッフ一同一生懸命、博物館の再開に向けて頑張っていく所存でございます。
 それが、今迄に多くの方々からいただいてきましたご支援・ご厚情に対しての恩返しと思っています。
100年の計で、今迄以上に新たな岩下コレクションを目指して取り組んで行きますので、今後とも宜しくお願い申し上げます。心配や激励のお言葉、どうもありがとうございました。
心からお礼申し上げます。

                           岩下 洋陽  岩下 秀代  田代 和子  仙波ゆかり

 

     

◎ P&W R1340 ワスプ カットモデル

撮影2015/03/06 にがうり






◎ ノースアメリカンF-86F 92-7905 

92-7905の経歴 

1959/06/13 c/n256--25 US57-6361 航空自衛隊に引渡 
1976/03/25 第4航空団第7飛行隊(松島)で用途廃止
1982 佐賀県鳥栖市とんかつの木村木村に展示
2001/04 大分県湯布院岩下コレクションに展示 
  垂直尾翼は浜松市喫茶飛行場

 岩下コレクションは、モーターバイク愛好者には大変有名な収集展示館で、世界のバイクのほかにも昔の駄菓子屋さんから日常生活用品まで、おじさんには懐かしいものがいっぱいあります。その中に高倉健 月形竜之介の第101航空基地(東映1957)のポスターもありました。

撮影2002/11/4  興野博士
   
 

2001/03/29地元紙記事展示

◎ ノースアメリカンF-86F 主翼など

 2015年

撮影2015/03/06 にがうり


2008年

撮影2008/12/27 大石治生

 

館内状況

撮影2007/10/15 佐伯邦昭





キャンディを召しませ            F-86Fの尾翼上のヘルメット
  


日替わりメモ2007/10/27

 岩下コレクションのノースアメリカンF-86F 72-7905について現役時代の写真など資料を送ったところ、田代 館長さんからお礼の電話がありました。 
 草むらに放置してある主翼などは、なんとか引揚げるようにすること、また、オーナーが館の増築を考えており、その時には翼を付けた形でメーンの展示にしたいとのことでした。同機の右胴体は外板をはがしてスケルトンになっており、それが見えるようにもしたいとのことです。
 費用も掛かることであり、いつ実現するか分りませんが、皆さん湯布院へ行かれる機会があったら是非岩下コレクションへ寄って、手助けができるようなら協力してあげてください。ヒコーキ雲の佐伯の紹介だと告げれば、田代さんが相手になってくれると思います。

 

その他のコレクション

ブリキの玩具


 
ソリッドモデルとプラモデル
戦時中の玩具 箱は軍国アメ
小学二年生1956(昭和31)年正月号付録
レコードジャケット

 

ニュースフラッシュ189

掲載14/12/18

岩下コレクション 「追悼 高倉健展」 無料公開

 

 

ヒコーキ雲 佐伯様

 こんにちは。高倉健さん死去の報道から、早1か月が経ちました。今でも信じられないくらいです。健さんの話に触れる度に涙が出そうになります。健さんが亡くなって悲しんでいる方はたくさんいる事と思います。本当に残念でなりません。

 当館の「追悼 高倉健展」のコーナーも9割完成いたしました。入場無料にて、来年の3月まで開催の予定です。暖かくなって、機会がございましたらお越しください。寒さが厳しい毎日です。お体を大切に、よいお年をお迎えください。
                                  岩下コレクション 田代和子


     

日替わりメモ2014/11/20

○  追悼 高倉 健さん

 一俳優の死がこれほど大きく取り上げられるのは、あまりないことでしょう。朴訥を絵に描いたような演技の人という印象ですが、内輪では冗談もとばす普通の人だったそうで、男からも女からも好かれるいい俳優でした。

 航空映画にもたびたび主役を務めています。その第一作が1958年に公開された総天然色東映スコープ ”ジェット機出動 第101航空基地”でした。追悼の思いを込めて、湯布院の岩下コレクションのポスターを表紙絵に掲げました。

   

 この映画では、航空幹部候補学生の三尉という役柄の主役ですが、東映入社直後のためか、宣伝では月形龍之介(板妻ら同等の時代劇役者、ラバウル帰りの教官役)の方が大きく、薄田研二(新劇の有名俳優、父親役)と同列にされています。その後の東映やくざ路線や独立してからの活躍はご承知のとおりです。

 健さん、あの世でお会いしたらF-86Fの印象など聞かせてくださいね。

 なお、Iwashita Collection公式ホームページによると、そもそも健さんのお父上が働いていた炭鉱町がこの館の発祥の地だそうで、高倉健特別コーナーもあってゆかりの資料が展示されているそうです。

 

 

 

解析